ペーパー空間ビューポート

コマンド: MVIEWVPCLIP

Mview コマンド1 レイアウトタブのビューポートを1つ、または複数作成します ( "make viewports"の省略)。

Vpclipコマンド レイアウトのビューポートをクリッピングします ("view port clipping"の省略)。

レイアウトには、モデル空間で作成した各図形を、いろいろな表示形式で複数のビューポートを作成することができます。 各レイアウトビューポートは、モデル空間の図形を見るための領域です。 各々のレイアウトビューポートの表示、スケールなどの内容は、自由に調整できます。

レイアウトビューポートでは、作図中に行なうコピー,削除,移動,尺度変更,ストレッチなどの図形に対する編集機能が同じように扱えます。 ビューポート枠の編集に図形スナップも使用できます。 ビューポート(モデル空間とペーパー空間を切り替えます)のモデル空間で作業する場合は、現在のビューポートにするために、レイアウトビューポートをクリックします。そして、そのビューポートのモデル空間に入り図形の編集をします。 1つのレイアウトビューポートで編集すると、他のビューポート(他のレイアウトビューポートで図面の編集していた部分を表示している場合)も同じように更新されます。 現在のビューポートで、ズームや移動をすると、そのビューポート内だけで動作します。

各々のビューポート毎に画層の可視設定も持たせることができます。 ビューポートの内容表示をオフにすることもできます。

ペーパー空間でビューポートの尺度を保つために、表示をロックすることができます。 表示がロックされているビューポートで、ズームや画面移動することはできません。

ビューポートとは別に、作画したモデルにとって必須でない、要旨、注釈、表題欄等の印刷関連の図形をペーパー空間レイアウトで加えることができます。 そのような図形は定めたペーパー空間レイアウトの一部で、他のレイアウトや、モデル空間には表示されません。

レイアウトで作業しているときは、モデル空間ペーパー空間が、現在の作業領域です。 ステータスバー作業領域は、どの作業領域で作業しているかを示します: M:<レイアウト名>タモデル空間で作業していることを示し、P:<レイアウト名>ペーパー空間で作業していることを示します。

 

配置図におけるモデル空間ビューポート

配置図におけるペーパー空間

 

レイアウトにおいてビューポートを作成するには

  1. 作図領域の下側の適切なレイアウトタブをクリックします。

  2. 以下のいずれかを実行:

  3. 表示ツールバーの、ビュー作成ボタン()をクリックします。

  4. 表示メニューのビュー作成を選択します。

  5. コマンドバーより、mview と入力し、Enterキーを押します。

コマンドバーメッセージ: ビューポート ON/OFF/ロック(L)/フィット(F)/2/3/4/図形(O)/多角形<最初の角>:

プロンプトメニューを開く:

  1. (オプション) ビューポートを1つ追加するために、以下のいずれかを実行します:

  2. ビューポートの最初の角をクリックして指定し、次に反対側の角を指定します。
    指定された矩形が1つのビューポートとなります。

  3. プロンプトボックスのフィットを選択するか、コマンドバーより Fを入力してエンターを押します。
    現在の作業領域に対して1つのビューポートが作成されます。

  1. (オプション) 2分割ビューポートを作成するために、以下のいずれかを実行します:

  2. プロンプトメニューで、2分割を選択します。

  3. コマンドバーより、2 と入力し、Enterキーを押します。

コマンドバーメッセージ。 2分割ビューポート:水平(H)/<垂直>:

 

オプション

結果

水平

垂直

 

コマンドバーメッセージ: フィット(F)/<最初のコーナー>:

  1. (オプション) 3分割ビューポートを作成するために、以下のいずれかを実行します:

  2. プロンプトメニューで、3分割を選択します。

  3. コマンドバーより、3 と入力し、Enterキーを押します。

コマンドバーメッセージ。 3分割ビューポート:上下(H)/左右(V)/上(A)/下(B)/左(L)/<右>:

 

オプション

結果

水平

垂直

 

コマンドバーメッセージ: フィット(F)/<最初のコーナー>:

  1. (オプション) 4分割ビューポートを作成するために、以下のいずれかを実行します:

  2. プロンプトメニューで、4分割を選択します。

  3. コマンドバーより、4 と入力し、Enterキーを押します。

 

オプション

結果

4分割

 

コマンドバーメッセージ: フィット(F)/<最初のコーナー>:

  1. (オプション) 既存の多角形または円を使っている矩形でないビューポートをつくるためには、以下のいずれかを実行します:

  2. プロンプトメニューで、図形を選択します。

  3. コマンドバーにOと入力しEnterを押します。

コマンドバーメッセージ: ビューポートをクリップする図形を選択してください。

レイアウト内にある、ポリライン または、円を選択します。

  1. (オプション) 矩形でないビューポートをつくるために、以下のいずれかを実行します:

  2. プロンプトメニューから、ポリゴンを選択します。

  3. コマンドバーにPと入力し、Enterキーを押します。

コマンドバーメッセージ: 始点を指示:

矩形でないビューポートの頂点を指定します。 ビューポートとなる閉じた図形ができれば、右クリックまたはEnterキーを押します。

 

注)

  • ビューポートオプションで、フィット を選択してビューポートを作成すると、他の作成したビューポートが後ろに隠されるので、他のビューポートがないか確認してください。

  • 新たに作成した各ビューポートは、モデル空間の可視画層になっている全ての図形を示します。

  • 新しいビューポートは、現在層につくられるため、ビューポート用の専用画層を用意することをお勧めします。 新しいビューポートを追加する場合、専用画層を現在層にしてください。 ビューポート枠の線を印刷しない場合、ビューポートを作成した画層の詳細で印刷をオフにしてください。

  • 円や多角形などの閉じたオブジェクトポリラインを選択し、レイアウト ビューポートを作成できます。 楕円のビューポートを作成したい場合、楕円の作成要素 変数を使用し、楕円を作成します。

  • ビューポート枠にする図形を選択するため、以下を実行します: レイアウト内に書かれた図形を選択します。 ビューポートとなる多角形が選択されます。 選択を解除するには、Shiftキーを押したまま、選択された図形をクリックすることで選択解除できます。 ビューポートだけが、選択された図形となるので、プロパティがプロパティバーに表示されます。

 

ビューポートをクリップ

コマンド: VPCLIP

  1. コマンドバーにvpclipと入力しEnterを押します。
    コマンドバー:クリップするビューポートを選択:

  2. ビューポートを選択します。
    コマンドバー: 多角形(P) <選択>:
    プロンプトメニューが表示されます。

  1. 以下のいずれかを実行:

  2. クリップオブジェクトを選択します。

  3. プロンプトメニューから、多角形を選択するか、コマンドバーより、Pと入力してEnterキーを押します。
    ポリラインを作成します。

ビューポートがクリッピングされます。

 

注 )

  • 閉じられたポリラインや 円をビューポートの境界線として使用できます。

  • 楕円のビューポートを使用したい場合、ポリラインを使用して楕円を作成してください。

ビューポートプロパティの定義

  1. ビューポートを選択します。
    クリップするビューポートを選択する場合プロパティバー図形を選択 ボタンをクリックして、一覧からビューポートを選択します。

Bricscad プロパティバーに、ビューポートのプロパティが表示されます。

クリップしたビューポートを選択する場合、プロパティバーの上で図形の選択ボタンをクリックし、一覧からビューポートをクリックしてください。

  1. 修正するプロパティ設定フィールドをクリックしてください。

プロパティ

名前

説明

中心

XYZ座標形式で、ビューポートの中心点を示します。

レイアウト内でビューポートの中心を指定するには、ビューポートの中心のグリップをマウス操作で動かします。

高さ (*)

図面単位でのビューポートの高さ。

レイアウト内でビューポートの高さを指定するために、ビューポートのトップまたは下部グリップをマウス操作で動かします。

幅 (*)

図面単位でのビューポートの幅。

レイアウト内でビューポートの幅を指定するために、ビューポートの左または右のグリップをマウス操作で動かします。

オン

ビューポートの表示内容を設定します。

クリップ

(この機能は未実装です)

表示ロック

ビューポート内の尺度倍率を維持するようにをロックします。

標準尺度 (*)

標準の尺度倍率を選択します。

カスタマイズ尺度 (*)

尺度倍率を自由に設定します。 現在の尺度倍率を示します。

ビューポート毎のUCS

はい、の場合、このビューポートのUCSを定義してください。

隠線処理して印刷

ビューポート枠の線を印刷するかどうか設定します。

(*) ビューポート尺度に関してペーパー空間のビューポート幅と高さを選択してください。

ペーパー空間レイアウトをコントロール

ビュー操作コマンド(例えばマウスを使ったズーム、画面移動など)は、モデル空間とペーパー空間のレイアウトで異なる部分もあります。

ペーパー空間(ビューポートを選択していないとき)で作業している場合、ビュー操作コマンドはペーパー空間レイアウトで動作します。

ペーパー空間ビューポート(配置されたビューポートによるモデル空間)で作業している場合、ビュー操作コマンドはアクティブなビューポートにのみ動作します。 ペーパー空間にロックがかかっていない限り、ビュー操作コマンドはペーパー空間レイアウトで完全に動作します。

 

注 )

ペーパー空間レイアウトは、回転させることができません。 表示がロックされていないビューポートでは、3D回転コマンドを利用することが可能です。

ペーパー空間ビューポートの画層表示設定

  1. 以下のいずれかを実行:

  2. 現在の作業空間がペーパー空間の場合: ビューポート内をダブルクリックして、現在のビューとします。

  3. 現在の作業領域がビューポートを配置しているモデル空間の場合:現在のビューポートとするために、ビューポート内をクリックします。

  1. 以下のいずれかを実行します。

  2. プロパティツールバーの画層設定ボタンをクリックします。

  3. 設定メニューの画層設定を選択します。

  4. コマンドバーにlayer と入力しEnterを押します。

図面エクスプローラが開きます。

  1. Curr. VP (カレントビューポート) でフリーズしたい画層をクリックします。
    フリーズ項目をクリックするとフリーズ解除アイコン ()  から、フリーズアイコン()に変わります。
    (オプション)フリーズした画層を解除するには、もう1度アイコンをクリックします。

  2. 図面エクスプローラ - 画層ウィンドウを閉じます。

  3. (オプション) 他のペーパー空間のビューポートに画層表示を設定するには、ステップ1から4を繰り返してください。

ペーパー空間のビューポートに尺度を設定する

  1. ペーパー空間に切り替えます。
    (モデル空間とペーパー空間を切り替えますを参照してください。)

  2. ビューポート枠をクリックします。
    Bricscad プロパティバーにビューポートが表示されます。

  3. 以下のいずれかを実行:

  4. 標準尺度を選択します。

  5. カスタマイズ尺度フィールドで尺度倍率を入力します。

ビューポートの表示はレイアウトサイズに応じて尺度調整されます。

  1. (オプション)必要に応じて、ビューポートのサイズを新しい尺度に調整します。

  2. (オプション) プロパティの 表示ロック の設定を はい にします。

 

注 )

ロックされたビューポート で、できない操作:

  • ズーム、あるいは画面移動

  • 尺度の変更


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